3. 【2月】酒蔵見学 [純米吟醸音楽酒「天音」誕生ストーリー]
2月。作曲前に、お酒を造っている酒蔵へ見学に。
初めての酒蔵見学。・・・かなりウキウキ遠足気分でした。笑。
まずは田中酒造さんの軒先にぶらさがっていた、デカいポンポンのようなものについて質問。
こういうものですが、見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
これは「杉玉」というものだそうで、杉の葉で出来ているそうです。
これが酒蔵の軒先につるされると、「その年の新酒が搾られた」というしるしになるそうです。
そして搾られたばかりの新酒が熟成されるにつれ、蒼々としていた杉玉は徐々に枯れて茶色に。
この色の移り変わりが、同時にお酒の「熟成具合」を表しているのだとか。。。
元々は、その年の酒造りがうまくいくように願って吊るされていたものだそうですが、
月日の移り変わりとお酒の出来を杉の葉っぱが教えてくれるというのがオシャレですね〜。
(残念ながら田中酒造さんのは、現在、人工的に緑に塗られて年中蒼いままだそうです・・^^;)
さて。門をくぐって少し歩くと・・・。
既にお酒の良い香りが漂っています!
蔵に入る前に、余計な菌が入らないよう、シャワーキャップのようなものをかぶります。
杜氏さんはお酒造りが始まると、お酒に余計な菌が入らないよう細心の注意を払うそうです。
当然、菌を持っている納豆は、食べてはいけないというルールもあるそうで・・。
はじめに、蒸し米、麹、水、酵母などを入れた「酒母」を発酵させている段階を見学。
発酵中のお酒は初めて見ましたが、プクプクと音をたてて発酵している乳白色の液体は、
本当に生き物でした。
そして、今まさに発酵中の状態のものを試飲させていただけることに。
味は、通常飲むものよりアルコール度数が高めで、ピリっとした感じでした。
発酵中だからですね〜。
次に、発酵を終えた「醪(もろみ)」をしぼっている蔵へ。
モロミを搾って出た液体がお酒、残った固形物が酒粕という訳です。
最近ではほとんど自動圧搾機でしぼるのだそうですが、ちょうどお邪魔した時は、
大吟醸のお酒が「袋づり」により搾られているところでした。とてもラッキー。
「袋づり」による搾りとは、酒袋という目の粗い袋にモロミを入れて吊し、
自然圧でしたたり落ちるお酒の雫だけを集める方法。
たくさんの白い酒袋がぶらさがっていて、それぞれの袋を通して、ボタン、ボタン、、と、
一雫ずつ落ちていく。非常に美しい光景でした。
落ちてゆく雫はやがて大きなレトロな一斗瓶にたどりつくようになっていて、
ゆっくりと溜められてゆきます。
モチロン試飲を。
モチロン旨い!!!・・・と言いたいところですが、単に旨い!と言うより、
その光景を見ながら飲むと、なんだかじんわりとあたたかく幸せな気持ちになったのが
ふしぎでした。
楽しいお勉強会はここで終わりまして、この後、熟成中に数ヶ月間ずっと聴かせる音楽を
いざ作曲・・・という流れに入るのでありました。
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